言葉と所作磨き教室

【第13回言葉と所作磨き教室】「いたしますか」は使わない!間違った敬語

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皆様ご機嫌いかがですが、上質な言葉磨きプロデューサーのましのせつこです。

さて、今日は前回の続き、「いたします」について日常的に使われている間違った敬語をお伝えしてまいります。

日常の接客でよく聞く間違い


先日、はじめて行ったお店で買い物をしたのですが、その時にお店のスタッフから、「ポイントカードをお作りいたしますか?」訊かれました。

「ポイントカードをお作りいたしますか?」は、「ポイントカード、あなたは作りますか?」ということです。

私(客側)が自分でポイントカードを作る・・という意味になっています。

おかしいですよね。

お店のスタッフはきっと、自分たち(スタッフ側)が作ろうと思って「私どもで作ります」という意味で訊いていました。

しかし、ここでは「いたしますか」は使えないです!

「いたしますか」は間違い


この場合の正しい伝え方は、前回と同様です。

「いたしましょうか」を使いましょう。

「ポイントカードをお作りいたしましょうか」と、スタッフが言うと、「私どものお店でポイントカードを作るのですが、よろしいですか?」という意味になります。

そうすると、「ありがとうございます、お願いします。」と、お客様も応えることが出来るのです。

“いたす“は丁重語そして謙譲語ですので、相手の行動に対しては使えません。

「自分が行動する時」に使います。(自分の行動を丁重に伝える時に使います。)

ですから、「いたしましょうか」=「(こちらで)しましょうか」と使います。

そもそも、「いたしますか」と言う日本語は、成り立たないと思ってください。

「ポイントカードお作りいたしましょうか?」など、自分が相手に対してしてあげられる行動について訊くときに、「〇〇いたしましょうか?」と使ってください。

相手の行動に対する敬語は?


いたしましょうか、は謙譲語ですので、こちら(自分・自分達)がする行為にしか使えません。

では、お客様がする行為にはどんな言葉遣いになるでしょうか?

その場合は、「ポイントカード、お作りになりますか?」
または「お作りなさいますか?」

という、「なる」敬語(尊敬語)を使いましょう。

まとめ


お客様に対して「お客様は、〜いたしますか」は絶対に使えません!

日本語として成り立たないので気をつけてまいりましょう。
間違った敬語、ぜひ直していただきたいと思っております。

それでは、本日も美しく正しい日本語でお過ごしくださいませ。

ごきげんよう! Ciao💖



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