言葉と所作磨き教室

【第14回】言葉と所作磨き教室・電話応対での音声表現

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皆様ご機嫌いかがですが、上質な言葉磨きプロデューサーのましのせつこです。

今日は「電話応対の際の音声表現」についてお話しいたします。
電話応対は顔が見えないので、音声表現が、印象を左右します。

電話応対の醍醐味は、「電話の向こうの人に、ひと目会ってみたい!」と思われることです。

そのように思ってもらえる表現力を身につけていただければ幸いです。


気になる音声表現


特に耳で聞いていて気になるのが、「語尾伸び・語尾上げ」です。

サザエさんがよく言っている「サザエでございま〜す!」ですが、ちょっと注意が必要です。

とても明るくて良いのですが、「ございま〜す」が、伸びていて上に上がっています。

日常でも、この「語尾伸び・語尾上げ」が気になる人が、かなり多くいます。

その直し方をお伝えいたします。

さて、余談ですが、サザエさんは、あんな風に言っていると、どうなるかご存知ですか? そう!お財布を忘れて買い物に出かけちゃう人になってしまいますからね💦(笑)

皆様がそんなふうにならないように、語尾上げ・語尾伸びの直し方のコツをお伝えいたします。

語尾伸び・語尾上げの直し方


まず上から「サザエでございま~すw」と言うと伸びてしまいがちです。

練習は下からします。

まずは「ます」だけ練習してみてください。

次はちょっと上の音で「ございます」。

「ます」よりも「ご」の音が、少し高いです。

「ございます」を覚えたら、次は「ありがとうございます」にしましょう。

「ありがとうございま〜す」ではなく、
「ます」→少し音を上げて「ございます」→更に少し音を上げて「ありがとうございます」
と、練習なさってみてください。

これで「ありがとうございます」の「あ」の字が、「ございます」の「ご」より、少し音が高くなっています。

日本語は「高低イントネーション」と言って、高いところから低いところに音を下ろすと、品よく美しく聞こえます。

明るい音で「ありがとうございます」。

語尾のび、語尾上げの改善は、下から少しずつ上に上げていく。そういう練習をなさってみてください。

間をあけて話す


また、文章は、間があると意味が変わります。

「言葉こころ所作研究所、ましのでございます」

「言葉こころ所作研究所ましのでございます」と続けると「言葉こころ所作研究所ましの」という会社名に聞こえてしまいます。

「言葉こころ所作研究所、(間)ましのでございます」では、「ましのでございます」のましのの「ま」の音を高く上げています。

一気に言うとそのまま下に行ってしまいますが、会社名と自分の名前の間をあけて、音をもう一度高く言って立て直すように、名前を高く言います。

これで明るく、そして意味が分かるようになります。

聞く側に準備を与える


日本語は、0.45秒の間が開くだけで「意味が変わる」と言われています。

例えばですが、私はNHK時代に練習する時にこんなことを言われました。

以下の二つの文章、意味がどう変わるか、考えてみましょう。

①「信号無視して走ってきたトラックに轢かれそうになりました。」

②「信号無視して、(間)、走ってきたトラックに轢かれそうになりました。」

わずか0.45秒間をあけただけで、信号を無視したのがトラックなのか、信号無視して走ってきたトラックに轢かれそうになったのが自分なのか、違いが分かりますでしょうか。

0.45秒の間をあけただけで意味が変わるということは、大切なことを言う時は、もっと間をあけるという事です。

「次に、私が今から伝えたいことを、とても大切なことなので聞いてください。(間をあける)それは・・・。」

と言われると、「それは」の前の間が人に聞く耳を持たせる事になります。

「これから大切なことをお伝えします、それは(間)」と間をあけることで、聞く側も準備ができます。

まとめ


今日は「高低イントネーション」と「間をあける」ということの大切さをお伝えいたしました。

次は引き続き、電話応対の際の「クッション言葉」をお伝えしてまいります。

どうぞお楽しみになさってください。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

Ciao💖



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